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小島集会所

漁村集落において、人の集まり方を考える

小島集会所

雄勝で設計に関わる3つめの地区集会所

石巻市雄勝町小島地区の高台移転地は、被災した従前の集落から少し北東へ進んだ、雄勝湾に突き出た小さな尾根の上に造られました。戻ってきたのはわずか8世帯。とても小さな団地です。

小島集会所

2011-2016雄勝スタジオがリサーチした集会施設の被災・再建状況

小島集会所

高台移転団地内にある敷地

集会所の敷地は住宅地の中心に位置し、日常的な利用が予測されました。地区会長へのヒアリングを通して「広間」「和室」「キッチン」「水回り」といった必要諸室が想定でき、これらは先に建設した桑浜総合センター(2015)や熊沢コミュニティセンター(2016)と同じで、漁村集落における人の集まり方が少しずつ分かってきました。

 

雄勝における集会施設の必要諸室

①大広間:総会など地区住民全員が参加する会議等で使用する(1〜2回/年)

②和室:婦人会や部会など、小規模な集会に使用する(1〜2回/月)

③キッチン:地区のイベントで浜のお母さんたちが海の幸を料理する

④水回り:集落を訪れた親戚やボランティア、災害時の一時的な避難などを想定

⑤収納:祭り道具・長机・パイプ椅子・防災用具など物が多い

そして新たな機能として、内と外をつなぐ「土間」

 

「必要諸室+土間」を組合せ、各浜の小さな差異を見逃さずに配置・設計すると、似ているようで少しずつ異なる、漁村集落らしい人の集まる居場所と、そのバリエーションをつくることが可能です。

小島集会所

平面図

間取りは、建具の開閉に応じて一体的に利用できる「大広間・和室」からなる集会スペースと、「キッチン・水回り」の2つのボリュームを、敷地に沿わせて角度を振って配置し、土間でつないでいます。2つのボリュームにまたがって変形切妻の屋根をかけ、内部空間に伸びやかさと多様性を創り出しました。

小島集会所

外観

小島集会所

建具で仕切られた「大広間・和室」は、一体的に利用可能

小島集会所
小島集会所
小島集会所
小島集会所
所在地:石巻市雄勝町小島
用途:地区集会所
敷地面積:200.83㎡
建築面積:126.77㎡
延床面積:126.77㎡
規模:地上1階
構造:木造
竣工:2016年5月
施工:阿部建築
構造設計:尾関美記(協力)
設計:東京藝術大学ヨコミゾマコト研究室+ she|design & research office
協力:雄勝スタジオ(東北大学・東京藝術大学・日本大学)
写真:kohei shikama

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