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中城建設株式会社リノベーションプロジェクト

まちをワクワクさせる建設会社の新しいオフィス

中城建設株式会社リノベーションプロジェクト

エントランスを潜ると多目的に利用できる1Fラウンジにつながる

 

中城建設は70年以上地域に貢献してきた建設会社です。「まちをワクワクさせる」という企業理念をかかげ、社員が気持ちよく働くことができる環境でありつつも、災害時には地域にも開放できるオフィスといったコンセプトのもと、2フロアにまたがる社屋のリノベーションプロジェクトがスタートしました。

 

いま、求められるオフィス「エンゲージメント」と「ウェルビーイング」

 

社内で出たさまざまな意見・要望を集約していくなかで、社内の円滑なコミュニケーションや社員一人一人がたのしく意欲的に仕事をすることを重要視していることが分かってきました。これはまさに現代のオフィスに必要なエンゲージメント [会社と社員、社員同士、会社と地域に見られる深い結び付き] と、ウェルビーイング [社員の健康、幸福度、満足度] が求められていることを示します。

建設業は無骨でTHE男の仕事場と思われがちですが、今後はSDGsなどの社会課題に向き合いつつ女性スタッフの比率を上げていくために、中城建設(クライアント、社内意見集約)、N’s Create.PM、工事施工)、shedesign and research office(設計/デザイン、工事監理)3者で打合せを重ね、「無骨さと、やさしさが、調和するオフィス」という全体コンセプトを立て、具体的な空間デザインへ移っていきました。

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ラウンジから1F廊下を見る

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廊下は動線でもあるが、各ミーティングスペースの前室的な役割も担う

オフィスに必要な3つのエリア

 

具体的なプランニングを行うにあたって、オフィスに必要なスペースを整理し、大きく3つのエリアに分類・再構成しています。

1)オープンオフィス

 ・社内/外のコミュニケーションの円滑化をはかる

 ・バリエーションをもつ複数のミーティングスペース

2)オフィスコア

 ・事務室などのオフィスの中心的なエリア

 ・各部署の執務機能の効率化をはかるエリア

3)ストレージ

 ・図面やカタログ、工具、社員の私物などの収納スペース

 ・フリーアドレス制のオフィスを支える根幹となる

 

中城建設株式会社リノベーションプロジェクト

 

特にセキュリティの強化からも、1Fは主に社外に向けたスペースとし、ラウンジや大会議室など多目的に利用できる場所を増やしました。また、2Fの社内スペースはワンルームの事務室やガラスで仕切られたミーティングスペース、オンラインブースなど、開放的でありながらも多様な働き方ができる空間としています。

 

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地域に開放することもできる1F大会議室

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2Fは社員スペースのため、階段上部のガラス戸がセキュリティラインとなる

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2Fのラウンジと事務室

オフィスにおける「集中」と「緩和」

 

1日の1/3を仕事場で過ごすわたしたちにとって、集中したいとき/リラックスしたいとき/複数人で活発に議論したいとき、など目的や気分に応じて求める環境は変わってきます。オフィス内では、「多様性」と「調和」のある空間を同時につくるため、壁の塗装色を「グレー」と「ブラウン」ベースとして調整し、各室でさまざまな組み合わせを展開しました。そのほかにも床の素材、天井高さ、照明などが異なる室を行き来することで、業務の切り替え時に気分転換がはかれるよう工夫しています。

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所在地:仙台市宮城野区
用途:事務所
延床面積:改修範囲 538.24㎡
規模:改修範囲 地上1・2階
構造:SRC 造
竣工:2022年12月
施工:株式会社N's Create.
設計:she|design and research office
写真:木村由宇(株式会社N's Create.)

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